日本小児科医会から三田会長に以下のメールが届きました。
注目されていた国立成育医療センターの調査がまとまったようです。
ご確認の上、診療にご活用ください。
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各 先生
国立成育医療センターの調査ですので
子どものコロナうつの情報です。
外来・校医の場で対応指導お願いいたします。
下記は添付ファイル調査最終ページの記載です。
2021年2月13日
日本小児科医会 伊藤隆一
今回の調査で、コロナ禍の影響が慢性化してきた今の、こどもたちや保護者の様子を知る
ことができました。
この調査の結果が、日本のこども・保護者全体を表しているとは言えないかもしれないこ
とを予めお断りさせていただきます。しかし、小学 4~6 年生の 15%、中学生の 24%、高
校生の 30%に「中等度以上のうつ症状」があるという結果に、調査を実施した私たちも大
きな衝撃を受けています。さらに詳しい調査研究とともに、早急な対策が必要と考えていま
す。
こどものうつは、大人のうつとは違う症状で表れることが多いと言われています。たとえ
ば、腹痛などの身体の不調がうつのサインということがあります。イライラや攻撃性など外
に向かうもの、あるいは不登校や引きこもりなど内に向かうものがサインのこともありま
す。大人もこどもも、いやなことがあると憂うつな気分になり、上記のような症状がでるこ
とはありますが、うまくやり過ごすうちに自然と気分が晴れるのであれば問題ありません
(コロナ×こども本部資料「(うちの子の)こんな様子が気になります!」参照)。しか
し、ストレスが強すぎたり本人が弱っていたりすると、その状態が長く続き、心身のエネル
ギーを消耗してしまいます。そうなってしまうと自力で回復するのが困難で、無理に頑張ら
せるのは逆効果です。周囲が気づいてあげること、早めに専門家へ相談することが重要で
す。
一方、今回の調査では、保護者も約 3 割に「中等度以上のうつ症状」がありました。育
児・家事に仕事にと、保護者にも大きな負担がかかっていることと思います。きっと学校の
先生方も同じでしょう。こどもの SOS に気づいて対処するためには、まず大人の心に余裕
が必要です。みんなが大変な今こそ、支え合いが求められます。
次回【コロナ×こどもアンケートその5】は、第4回調査の回答やコロナ×こども会議で
こどもたちから受け取った声を反映させた質問を含めて調査を実施する予定です。引き続き
【コロナ×こども本部】・【コロナ×こどもアンケート】へのご協力・ご支援を賜りますよ
う、よろしくお願い申し上げます。
2021 年 2 月 10 日
国立成育医療研究センター コロナ×こども本部 一同
コロナこどもアンケート成育医療センターCxC4_finalrepo_20210210